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文化財を楽しむ

富士 Volume.019

清流がもたらす産業

しずおか遺産「富士山の清流が織り成した産業革命」から

日本が近代国家への道を駆け上がった明治時代。紡績業のなかで六大紡の一つに数えられた富士紡績が、富士山東麓の小山町に進出しました。開業まもなく倒産の危機を迎えた紡績工場を立て直したのが、のちに「第二の渋沢栄一」と評される和田豊治でした。和田の邸宅は、工場群を見下ろす高台の「豊門公園」に移設され、和田の足跡を来訪者に伝えています。
一方、富士山西麓の富士宮市では、水車動力の工場が成功を収め、町に新たな活気を呼び起こしました。現在は、小水力発電所の箇所数と総出力数で全国トップを誇り、「日本一の小水力発電のまち」を掲げています。

参考

しずおか遺産

動画を見る

「01豊門会館和館・洋館」「02豊門公園西洋館」「03森村橋」を含むもうひとつのレガシズ旅

01

紡績業を牽引した和田豊治の旧邸「豊門会館和館・洋館」

豊門会館和館・洋館[国登録建造物]は、初代社長であった和田豊治の旧宅です。和田が遺言で邸宅を寄贈したことで、豊門公園に移設されました。
洋館を和館に付属させる形の住宅で、庭園に面した座敷と縁側は雁行形に設計されています。とくに紅葉の季節には、赤と緑の色彩豊かな山の景色を縁側から楽しむことができます。
また、建物内では、「河鍋暁斎」の浮世絵の他、「渋沢栄一」、「勝海舟」、「徳富蘇峰」、「佐久間象山」などの書も見学できます。

また、高台に設置されている豊門公園和田君遺悳碑[国登録建造物]は、町民が和田への感謝を示すために建立したもので、近代彫刻の父といわれる朝倉文夫による独特な意匠です。

Spot Access

豊門会館
住所:静岡県駿東郡小山町藤曲142-7
電話:0550-70-7222
駐車場:あり
見学所要時間(参考):20分

02

従業員や地域教育のために建設された「豊門公園西洋館」

豊門公園西洋館[国登録建造物]は、従業員や地域住民の教育のために、昭和5年(1930)に建設された、旧豊門青年学校です。
平成29年度からの改修により、1階はカフェ、2階は小山町や富士紡績の歴史が学べる資料館になりました。
左右対称とならないように、正面中央に設けられた車寄せ付き塔屋の左右で2階壁面を前後させるなど、変化に富んだ洋風建築が目を引きます。

Spot Access

豊門公園西洋館
住所:静岡県駿東郡小山町藤曲142-7
電話:0550-70-7222
駐車場:あり
見学所要時間(参考):40分

03

まちの近代化を物語るトロッコ用架橋「森村橋」

山間のまちの姿を大きく変えた紡績工場の進出。小山の町は、夜に東海道本線で西へ向かうと、横浜の次に出会う明るい町と言われるほどの賑わいを見せました。
明治 39 年(1906)、対岸を走る東海道本線と富士紡績工場を結び、物資搬入のためのトロッコ用として架けられた鉄道トラス橋は、今もまちの近代化を物語っています。
森村橋[国登録建造物]は、日本人が設計・製作した鋼製トラス橋として、国内初期の遺構であり、橋の名は、富士紡績の創業に携わった森村市左衛門に因みます。

Spot Access

森村橋
住所:静岡県駿東郡小山町小山133-6地先
電話:0550-76-5722(小山町教育委員会生涯学習課)
駐車場:あり
見学所要時間(参考):15分

04

富士を望み清流で育む「小山の水かけ菜栽培景観」

水かけ菜は、早春にしか味わえない特産品として親しまれています。
水かけ菜の栽培時期は冬。10 月頃稲刈りを終えた水田に、高畦を作り種を蒔き、湧水をかけ流して保温しながら育て、1月下旬から2月下旬に収穫します。
明治20年代の東海道線敷設の際、労働関係者が食したことが調理の始まりと言われ、近代化に伴い登場した食材です。

小山町総合文化会館周辺でも栽培されており、富士山とともにその栽培景観を望むことができます。

Spot Access

小山町総合文化会館
住所:静岡県駿東郡小山町阿多野130
電話:0550-76-5722(小山町教育委員会生涯学習課)
駐車場:あり
見学所要時間(参考):10分

05

大正時代にはじまる水力発電施設「白糸発電所」

現在の富士宮市域の芝川沿いでは、明治43年(1910)の発電所建設を皮切りに、昭和初期までに15か所の水力発電所が造られました。
そのうちの一つである白糸発電所は、富士水電株式会社により建設され、大正5年(1916)1月に、運転を開始しました。取水から発電所への送水施設が古いまま残されています。
取水口・堰堤は、発電所(内部通常非公開)から10分ほど歩いた県道414号線沿いから見ることができ、雄大な富士山を望めるスポットでもあります。

Spot Access

白糸発電所(取水口・堰堤)
住所:静岡県富士宮市内野
電話:0544-22-1187(富士宮市文化課学術文化財係)
駐車場:なし
見学所要時間(参考):10分

06

湧水でニジマスを育てる「富士養鱒場」

富士宮市内には、富士山由来の豊富な湧水を用いた14か所の養鱒場があります。
富士宮市における養鱒業は、国内3番目の県営養鱒場として昭和8年(1933)に開設された富士養鱒場にはじまり、富士山の水の近代的な利用の一つとして民間に広がっていきました。養殖されたニジマスは富士宮市の特産品となっています。
富士養鱒場では、観覧エリアが設けられています。場内施設には、ニジマス養殖技術などを紹介する展示室もあります。
富士養鱒漁業協同組合直営のにじます釣り場では、竿や餌の用意もあり、手ぶらで釣りを体験することができます。

Spot Access

静岡県水産・海洋技術研究所 富士養鱒場
住所:静岡県富士宮市猪之頭579-2
電話:0544-66-3131(観覧窓口)
駐車場:あり
見学所要時間(参考):45分

ここでひといき Tea Break

国登録有形文化財でひとときを「豊門カフェ&ラウンジ」

豊門公園西洋館内にあるパスタやケーキなどを提供する豊門カフェと、豊門会館和館・洋館内にある和のスイーツを提供する豊門ラウンジ。
国登録有形文化財であるおしゃれな洋風の西洋館で、あるいは豊門会館のサンルームや町を見渡す2階の和室などで、食事を楽しめます。

Spot Access

豊門カフェ&ラウンジ
住所:静岡県駿東郡小山町藤曲142-7

足をのばして And More

富士山に抱かれて受け継ぐ「富士宮の造り酒屋」

江戸時代から継承されてきた酒造りの技は、恵みの水に育まれた伝統。近年では、クラフトビールも生産されています。
富士宮市内にある4軒の造り酒屋は、いずれも江戸時代から続く老舗です。
中には酒蔵見学を受け付けている酒屋もあり、酒造りの歴史や手法などを知ることができます。

Spot Access

今回のモデルケース

今回のモデルコース

東名高速道路足柄スマートIC
車で10分
01 豊門会館和館・洋館
見学所要時間(参考)/20分
散策途中
02 豊門公園西洋館
見学所要時間(参考)/40分
車で3分
03 森村橋
見学所要時間(参考)/15分
車で10分
04 小山の水かけ菜栽培景観
見学所要時間(参考)/10分
車で65分
05 白糸発電所
見学所要時間(参考)/10分
車で10分
06 富士養鱒場
見学所要時間(参考)/45分
車で40分
東名高速道路富士IC
散策途中
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当サイトは、静岡県の文化財の様々な情報を発信するポータルサイトです。
愛称「レガシズ」は、英語の「レガシー(legacy=遺産・財産・受け継いだもの)」と、静岡県の「シズ」から付けられました。
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