【新公開資料】郷ヶ平古墳群の埴輪
郷ヶ平古墳群は、都田川の中流域をのぞむ三方原台地北縁部に立地する古墳群です。墳長30m未満の前方後円墳3基と円墳4基により構成されており、古墳時代中期後半~後期中頃(5世紀後半~6世紀中頃)に形成されたことが判明しています。埋葬施設や副葬品は不明ですが、これまでの発掘調査により、前方後円墳である3号墳、4号墳、6号墳から豊富な埴輪と土器が出土しています。
出土した埴輪には、円筒埴輪、朝顔形埴輪、武人の人物埴輪、美豆良をさげる男子の人物埴輪、弾琴の人物埴輪、はそうを捧げる女子の人物埴輪、飾馬を表現した馬形埴輪、雄・雌を表現した鹿形埴輪、猪形などの動物埴輪、家形埴輪といった多様な種類があります。一方、その制作技術の系譜については、3号墳の埴輪が近畿地方の埴輪製作技法に系譜をもつ淡輪系埴輪であるのに対して、4号墳と6号墳の埴輪は尾張(愛知県)の須恵器工人の技術がうかがえる尾張系埴輪です。土器は、須恵器や土師器が墳丘や周溝などから出土していて、古墳周辺で様々な祭祀・儀礼が行われたことを示しています。
この古墳群は、遠江における古墳時代中期から後期(5~6世紀)の首長墓の1つのあり方を示し、埴輪祭祀の導入状況、祭祀の様相を考えるうえで重要な古墳群であると評価することができます。
【2026年10月に新たに公開した文化財の3Dです。11月下旬には常設の展示室に再配置します。】



